整形外科学 腰部脊柱管狭窄症
整形外科学
腰部脊柱管狭窄症
疾患概念
馬尾、神経根の通路である腰部脊柱管になんらかの原因により狭窄が生じたため馬尾・神経根症状を呈する状態をいう
黄色靭帯、後方関節など後方要素が原因となる
先天性要因:脊柱管この形態が三つ葉型、後方関節の変性変化
後天性要因:こっちの方が多い。椎間板の膨隆、後方関節の肥厚、骨棘形成、黄色靭帯のたくれこみ
※たくれこみ:めくれてしわがよる
症状
・腰椎伸展制限、伸展により痛み、神経症状の誘発
・下肢、臀部、会陰部のしびれ、疼痛、下肢の筋力低下、脱力感
・間歇性破行
・ケンプテスト(+)
馬尾型:会陰部のしびれ、膀胱・直腸障害、持続性陰茎勃起
分類
・馬尾型:脊柱管全体、中央部での狭窄。保存無効
・神経根型:椎間板ヘルニアの合併、後方関節の肥厚、骨棘により外側陥凹部で神経根絞扼。保存有効例あり
・混合型
診断
・間歇性破行がポイント
⇒下肢神経症状の有無、膀胱直腸障害、下肢の循環チェック(足背動脈、皮膚温色調の変化、ABI(足関節上腕血圧比)などが必要
※閉塞性動脈硬化症硬化症の間欠性跛行と見分けるのがポイント
間歇性破行 | 足背動脈 | ABI | |
腰部脊柱管狭窄症 | 前かがみで前彎減少姿勢で休むと回復 | 触知可能 | 0.9以上(正常) |
閉塞性動脈硬化症 | 立ち止まって筋肉を休ませれば回復 | 触知不可or減弱 | 0.9以下(病変あり) |
足関節上腕血圧比(ABI)
ABIが1.0以上の場合は正常
0.9以下であれば、足の動脈に病変あり。この数値が低いほど重症
参考文献
整形外科学 改訂第4版 南江堂
2件のフィードバック
[…] 意義:腰椎部での椎間孔圧迫試験。 腰部脊柱管狭窄症で陽性 […]
[…] ・腰部脊柱管狭窄症 […]