柔道整復学 理論編 大腿骨骨幹部骨折
大腿骨骨幹部骨折
概説
・20~50歳の青壮年
・高エネルギー外傷
・軟損も高度。開放性骨折となることもある
・病的骨折との鑑別(孤立性骨嚢腫、骨肉腫)
・出血性ショックに注意
発生
1. 直達外力
・高エネルギー外傷は軟損も高度
・横、粉砕骨折が多い
2. 介達外力
・屈曲力捻転力の作用
・斜、ラセン状骨折
分類
(1) 近位1/3部骨折
(2) 中央1/3部骨折
(3) 遠位1/3部骨折
症状
➀骨折部以下は外旋。下肢機能失う
➁腫脹、骨片転位による異常な膨隆
転位・変形
1 大腿骨近位1/3部骨折
近位骨片
屈曲:腸腰筋
外旋:大殿筋、外旋筋群
遠位骨片
内上方短縮:内転筋
2 大腿骨中央1/3部骨折:骨幹部で最多の発生
近位骨片
屈曲:腸腰筋
内転:内転筋
※内転、外転の筋力が釣り合う時は中間位
遠位骨片
後上方:ハムストリング
3 大腿骨遠位1/3部骨折
近位骨片:中間位
遠位骨片
後方:腓腹筋
短縮:ハムストリング
※遠位部に近いものは、顆上骨折屈曲型に類似
治療の注意点
➀頭部外傷による意識障害などを含む全身状態を観察し、ショック、合併症の有無を確認する
➁斜骨折では正しく整復されても再転位の傾向
➂小児では、年齢に応じて回旋転位以外の屈曲、側方、短縮転位は自家矯正される
➃短縮転位
3cm程度⇒許容範囲
3cm以上⇒明らかな破行
整復・固定
➀牽引療法
➁屈曲整復法
強大な筋力が整復障害となる
1.骨折部において、近位骨片に対して遠位骨片を屈曲する
2.術者の片腕を遠位骨片にかけ骨折部を屈曲したままで遠位方向に牽引
3.近位骨折端に遠位骨折端を合わせる
4.骨折部の屈曲を緩めて伸展し整復終了
合併症
変形治癒、機能障害
脂肪塞栓、ショック⇒生命にかかわる
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